2026年5月30日(土)、レモンガススタジアム平塚。
秋春制移行の端境期に熱戦を繰り広げてきた「明治安田J2・J3百年構想リーグ」は、地域リーグラウンドを完遂し、勝負のプレーオフラウンドへと突入する。9-12位決定戦の第1戦で相まみえるのは、EAST-Aグループ3位の湘南ベルマーレと、EAST-Bグループ3位のいわきFCだ。
J1で鎬を削っていた経験値もある湘南は、長澤徹監督のもと“頂点”を見据えて今大会をスタートした。前半戦こそ勝点を順調に積み上げたものの、後半戦に入ると研究が進み大失速。最終的にグループ3位に甘んじる悔しい結果となった。それでも前線では新戦力の山田寛人が7ゴールを挙げ得点王を獲得、さらに石橋瀬凪や石井久継といった10代の俊英がU-21日本代表に選出されるなど、確かな「個の輝き」がチームを照らしている。
対するいわきFCも、田村雄三監督のもとでアグレッシブなフィジカルフットボールを展開し、前半戦を快走した。しかし彼らもまた、後半戦のタイトな戦いの中で息切れし、終盤には3連敗を喫するなど苦戦。それでも、前節の藤枝MYFC戦でPK戦の末に泥臭く勝利をもぎ取り、どん底から息を吹き返して平塚の地へ乗り込んでくる。
8月からの2026/27シーズンでは、同じJ2の舞台で激突することが決まっている両雄。新シーズンへの試金石としても絶対に譲れないこの決戦、個のタレント力でねじ伏せたい湘南と、組織のハードワークで圧倒したいわき。平塚の初夏の風を切り裂き、勝利の凱歌をあげるのはどちらだ。
クラブ基本データ
湘南ベルマーレ
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所属: 明治安田J2リーグ
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ホームスタジアム: レモンガススタジアム平塚
いわきFC
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所属: 明治安田J2リーグ
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ホームスタジアム: ハワイアンズスタジアムいわき
今シーズンの流れ
湘南ベルマーレ
今季の湘南は、長澤徹監督のもとでハードワークと縦への推進力を再構築してきた。地域リーグラウンド前半戦の9試合では勝点21を叩き出し圧倒的な適応力を見せたが、後半戦の9試合ではわずか2勝。相手の引いたブロックを崩しきれず、複数得点を一度も記録できないという重い閉塞感に苦しんだ。前節の山形戦もボールを保持しながら隙を突かれ1-3で敗戦し、課題が浮き彫りとなっている。
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監督の狙い: 長澤監督は「個々の成長や代表選出という栄光に、チームとしての勝利という花を添えなければならない」と語り、組織としての決定力不足の解消を狙う。
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活躍した選手: 今季鳥栖から完全移籍で加入し、17試合7ゴールでEAST-Aグループの得点王に輝いたFW山田寛人が前線の大黒柱。さらにU-21日本代表に選出された石橋瀬凪、石井久継のヤングパワーがアタックを牽引する。
いわきFC
田村雄三監督が率いるいわきは、独自のフィジカルトレーニングをベースにした走力とコンタクトの強さで、新レギュレーションの前半戦を席巻した。しかし後半戦は負傷者の影響や強度の維持に苦しみ失速。一時はPK戦負けを含む3連敗と苦しんだが、前節の藤枝戦では90分間をタフに戦い抜き、最後はPK戦で粘り勝ってチームの連敗をストップ。リバウンドメンタリティを証明してプレーオフへ滑り込んだ。
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監督の念い: 田村監督は「苦しい後半戦を乗り越え、前節で掴んだ泥臭い勝負強さをこのプレーオフでも継続する」とし、湘南に対しても怯まず前線からのプレスとインテンシティで圧倒する構えだ。
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活躍した選手: チームの心臓として中盤の強度を保ち続けるボランチ陣や、タフな守備から攻撃のスイッチを入れるサイドプレーヤーたちのフィット感が、ここへ来て再び高まっている。
試合の見どころ・注目ポイント
データ上の注目点
湘南は地域リーグラウンドのホーム戦において、前半戦の高い勝率に対して後半戦はホームでの得点率が大きく低下した。一方のいわきは、アウェイ戦において無失点で抑える確率が低くなっている。湘南がホームのレモンガススタジアム平塚で、データ王・山田寛人を中心に「後半戦のホーム無得点呪縛」をいかに早い時間帯で解くかがスタッツ上の最初の焦点となる。
ルール適応・戦術的鍵
湘南は長澤監督のもと、3-4-2-1の布陣から両ワイドを高く保ちポゼッションを試みるが、引いた相手への崩しに課題がある。いわきは前節、タイトな守備ブロックから藤枝の攻撃をいなしてPK戦へ持ち込んだ。今節の戦術的鍵は、湘南の中盤(石橋ら)がいわきのハイプレスをいかに正確なパスワークで剥がせるか。いわきとしては、湘南がボールを保持して前がかりになった瞬間の、ネガティブトランジション(攻守切り替え)を突いたショートカウンターを完結させたい。
個の対決・新戦力
最大の注目は、湘南のEAST-A得点王であるFW山田寛人と、いわきの強固なセンターバック陣による肉弾戦だ。山田は今季、エリア内での抜群のポジショニングとワンタッチフィニッシュで7点を積み上げた。いわきのDFがJ2屈指のフィジカルで山田を自由にさせないか、それともU-21代表の石井久継らが放つ絶妙なラストパスから山田がネットを揺らすか、新戦力と既存の強みのマッチアップから目が離せない。
個人的な勝敗予想
予想スコア:湘南ベルマーレ 1 – 0 いわきFC
試合は、立ち上がりからいわきが激しいプレッシングを敢行し、湘南のビルドアップを制限しにかかるタフな展開となる。湘南は前半、いわきのフィジカルの前に決定機を作れず、スコアレスで折り返す。
しかし後半、長澤監督の修正が光る。徐々に相手のプレスをいなし始めた後半18分、U-21代表の石井久継が中央でタメを作り、右サイドへ展開。そこからの鋭いクロスに、エリア内で完璧なポジショニングを取っていた得点王・山田寛人が頭で合わせ、待望の先制点をもぎ取る。
1点を追ういわきは前線に人数をかけて猛攻を仕掛けるが、湘南は後半戦の反省を活かしてブロックを固め、集中した守備でシャットアウト。エース山田の1点を守り切った湘南が、J1のプライドを見せて9-10位決定戦への切符を掴み取ると予想する。