2026年5月16日、駅前不動産スタジアムで、まさに「死闘」と呼ぶにふさわしい熱いゲームが繰り広げられました。明治安田J2・J3百年構想リーグ地域リーグラウンド第17節、サガン鳥栖vsレノファ山口FCの一戦です。
5月半ばとは思えない、最高気温29.7℃という真夏のような過酷なコンディションの中で行われたこの試合。ともに「ボールを大事に繋ぐ」スタイルを持つチーム同士とあって、ピッチの上では1点を巡る高度な駆け引きと、意地と意地がぶつかり合う激しい攻防が展開されました。
鳥栖が誇る若き才能の先制パンチ、山口が見せた執念の同点劇、そしてスタジアムの誰もが息をのんだ、あの驚異的なPK戦の幕切れまで。サッカーの魅力がこれでもかと詰まった90分+αのドラマを、熱量たっぷりにお届けします!
1. スタメン発表:注目の布陣とスタジアムの空気
強い陽射しがピッチを照らす駅前不動産スタジアムには、6,020人の熱いサポーターが集結。独特の緊張感と、熱中症対策の水分補給が欠かせないほどの熱気がスタジアムを包んでいました。
ホームの鳥栖は、前節からスタメンを4人変更。期待のヴィキンタス・スリヴカ選手や、前線での身体を張ったプレーが光る塩浜遼選手をスタートから起用し、お馴染みの3-4-2-1の布陣を敷きました。ボールをテンポよく動かしながら、個の能力も生かして山口の守備を崩そうという小菊昭雄監督の狙いが見て取れます。
一方、アウェイの山口も同じく3-4-2-1のミラーゲームで対抗。小田切道治監督は、前節から田所莉旺選手と野寄和哉選手の2人を入れ替え、フレッシュなエネルギーを注入。キックオフ直前のゴール裏からは、アウェイに駆けつけた山口サポーターによる大声援が響き渡り、選手たちの背中を力強く押していました。
2. 前半:試合を動かした攻防
試合は立ち上がりから、お互いにボールを保持した際にフォーメーションを変化(可変)させながら、賢く前進を試みる見応えのある展開となりました。
最初のビッグチャンスは鳥栖に訪れます。
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前半6分:コーナーキックのチャンス。坂本亘基選手が右足で入れたボールに、ゴール前で小川大空選手が頭で合わせます。しかし、放たれたシュートは惜しくもクロスバーを直撃!先制点とはなりませんでした。
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前半11分:塩浜選手が山口のDF喜岡佳太選手との激しい競り合いを制し、そのままエリア内へ持ち込んでシュートを放ちますが、惜しくも枠を外れます。
耐える時間が続いた山口も、徐々にリズムを掴み始めます。前線の背後への鋭いランニングを呼び水に、鳥栖のゴールへ迫りました。
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前半20分:鳥栖の長澤シヴァタファリ選手のトラップミスを奥山洋平選手が見逃さずに奪い、パスを受けた野寄選手が狙いますが枠の上へ。
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前半終了間際にも山口の藤岡浩介選手が決定的なシュートを放ちますが、これも枠を捉えきれず。
お互いに持ち味を出し、ゴール前でのきわどいシーンを何度も作り出しながらも、スコアボードは0-0のまま前半を折り返しました。
3. 後半:修正とドラマ、勝負を分けたポイント
後半に入ると、さらにヒートアップした試合が急激に動き出します。まずは後半開始早々の50分、ホームの鳥栖サポーターが歓喜に沸きました。
⚽ 50分:サガン鳥栖先制(1-1) コーナーキックから山口のゴール前へ押し込み、セカンドボールに反応したのは松本凪生選手。ペナルティエリア手前から迷わず右足を振り抜くと、地を這うような強烈なミドルシュートがゴール右下へと突き刺さりました!
先制を許した山口ですが、ここで折れないのが今のチームの強さです。57分に小林成豪選手と山本駿亮選手をピッチに送り込み、攻撃へのメッセージを強めると、わずか12分後に追いついてみせます。
⚽ 62分:レノファ山口FC同点(1-1) 鳥栖の玄理吾選手のトラップミスを前線で見事に奪取。そこから田所莉旺選手が果敢にペナルティエリア内まで持ち込んで中央へ丁寧なラストパス。これに走り込んだ中島賢星選手が冷静に流し込み、すぐさま試合を振り出しに戻しました!
ここからはまさに一進一退の攻防。鳥栖はスリヴカ選手がこぼれ球を狙い、山口は80分にコンビネーションから田邉光平選手が決定的なシュートを放ちますが、鳥栖のGK松原颯汰選手が立ちはだかります。
90分には山口の中島選手に絶好の勝ち越しチャンスが訪れるものの、シュートは無情にもゴールの枠に当たって得点ならず。1-1のまま、勝負の行方は運命のPK戦へと委ねられました。
4. 試合結果まとめ:次戦へ繋がる収穫
PK戦は、サポーターの誰もが言葉を失うような、歴史的なドラマとなりました。 先攻の鳥栖は、1人目の松本選手、2人目の酒井宣福選手、3人目の長澤選手が、山口の守護神チェ・ヒョンチャン選手の神がかったセーブにより3本連続でストップされてしまいます。
しかし鳥栖のGK松原選手も意地を見せ、山口の2人目・3人目をストップ。5人目を終えて2-2ともつれ込んだ6人目、チェ・ヒョンチャン選手が鳥栖の堺屋佳介選手のキックをこの日4本目となるセーブで弾き出すと、最後は山口の山本駿亮選手が落ち着いてネットを揺らして勝負あり!PKスコア2-3で、レノファ山口FCが激戦を制しました。
試合結果
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スコア:サガン鳥栖 1 – 1 (PK 2 – 3) レノファ山口FC
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得点者:
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【鳥栖】50分:松本 凪生
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【山口】62分:中島 賢星
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勝ち点の重みと次戦への収穫
この結果、過酷なアウェイ戦でPK勝ちを収めた山口が「勝ち点2」を獲得し、惜しくも一歩及ばなかった鳥栖は「勝ち点1」を分け合う形となりました。
鳥栖にとっては、ホームで先制しながらもミスから追いつかれた悔しさは残るものの、松本凪生選手の素晴らしいミドルシュートや、最後まで集中を切らさなかった守備など、確かな手応えも掴んだはずです。
そして何より、この日のヒーローは山口のGKチェ・ヒョンチャン選手でしょう。PK戦で4本を止めるという文字通りの「神がかった活躍」は、チームに勝ち点2をもたらしただけでなく、今後のシーズンに向けて大きな自信と勇気を与えてくれたはずです。両チームが見せた素晴らしいファイトを称えつつ、次戦の戦いにも大いに期待しましょう!